最近ニュースを賑わせている小林製薬が製造販売した
『紅麹』を使用した健康食品を摂取した人から、
腎障害などの健康被害が相次ぎ、
大きな問題となっています。
同社の株価は直近高値(13120円)からー62.8%ほど下落しております。
株価が下落したことで配当利回りが上昇してきました。
といっても配当利回りは2%ほどとまだ高配当とは言えませんが。
そんな小林製薬がどんな会社なのか
以下より、詳しく見ていきます。
目次
企業概要
設立:1886年に小林忠兵衛が名古屋市中区に『合名会社小林盛大堂』を創業
1912年に大阪市東区に『合資会社小林大薬房』を設立
1919年に『合名会社小林盛大堂』『合資会社小林大薬房』を合併
大阪市西区に『株式会社小林大薬房』を創立
1940年 製剤部門を分離『小林製薬株式会社』を設立
本社:大阪市中央区
従業員:約3534人
売上高:約1734億円(2023年12月期)
代表者:小林章浩 代表取締役
事業内容:医薬品、衛生雑貨、化粧品、食品の製造・販売
コーポレートスローガン:
『あったらいいな』をカタチにする
事業内容
小林製薬は、医療品、衛生雑貨、化粧品、食品の製造・販売を
行う日本企業です。
同社はユニークな製品開発力で市場を創造してきた企業になります。
みなさまも一度は使ったことがある商品や、
知っている商品があるのではないでしょうか?
今回改めて調べてみると
意外と身の回りに馴染んでいて、気付かない製品もありました。
あれもこれも小林製薬だったんだと
新しい発見になりました。
そんな商品の一部を紹介させていただきます。
医療品
・風邪薬:アレグラD、ブロン液
・胃腸薬:ガスター10、ムコスタ
・痛み止め:サロンパス、バンテリン
・洗眼:アイボン
・その他:サプリメント、漢方薬、熱さまシート
衛生雑貨
・虫除け:おすだけベープ、金鳥の渦巻き
・消臭剤:ブリーズ、サラサーティ、消臭元、無香空間
・生理用品:ソフィ、ロリエ
・オーラルケア:ブレスケア、スミガキ
・その他:マスク、絆創膏、綿棒
化粧品
・ビオレ
・キュレル
・オードムーゲ
・その他
食品
・栄養ドリンク:エナジーチャージ
・ドリンク剤:アイドリンク
・その他:レトルト食品、健康食品などなど
強み
ユニークな製品開発力:アイデア発想力と技術力で、市場にない新しい製品を開発
ブランド力:長年の実績と信頼で、高いブランド力を持つ
消費者ニーズへの迅速な対応:市場の変化を捉え、ニーズに合致した製品を迅速に開発
積極的な海外展開:アジアを中心に海外市場を積極的に開拓
弱み
医療品事業への依存度が高い:医療品事業の売上比が約70%
競争激化:医療品、衛生雑貨、化粧品などの市場で競争が激化
原材料価格の高騰:原材料価格の高騰が収益を圧迫
今後の成長機会
高齢化社会の進展:高齢者向けの製品の需要増加
健康志向の高まり:健康食品や機能性表示食品の需要増加
海外市場の拡大:アジアを中心に海外市場の成長
事業継続の懸念点
ジェネリック医薬品の普及:医療品事業の収益減少
新規参入企業の増加:競争激化
為替変動リスク:海外事業での収益変動
小林製薬の株価が暴落している理由
冒頭でも触れましたが、『紅麹』問題の影響があります。
本日さらに2人の方が腎疾患で亡くなられたそうですね。
一連の問題で計4人の方が亡くなられたことになります。
『紅麹』は小林製薬だけの問題ではなく、
他の会社へも納品されているため、取引先まで問題が波及しています。
様々な製品に使用しているので、さらに問題が広がっていきそうです。
以下の影響がありそうです。
健康被害を受けた消費者への対応:謝罪、補償、再発防止の策定
企業イメージの低下:信頼喪失、販売店の離反、業績悪化
行政処分:自主回収命令、業務改善命令
信頼回復に向けた課題
徹底した情報公開:問題の原因と経緯を透明性を持って説明する
被害者への誠意ある対応:迅速かつ丁寧な補償
再発防止策の確実な実行:安全性の高い製品開発体制の構築
コンプライアンス意識の向上:法令遵守と倫理的な行動の徹底
経営陣の責任の明確化:問題の責任を明確にし、再発防止に向けた取り組み
同社の信頼回復には、時間と努力が必要です。
しかし今回の問題を教訓として企業体質を改善し、
真摯な対応を続けることで、再び消費者の信頼を得られる企業へと
生まれ変わることが期待されます。
経営戦略の転換
安全性への徹底的なこだわり:製品開発において、安全正確を最優先事項に
コンプライアンス遵守の徹底:法令遵守と倫理的な行動の徹底、企業体質の改善
消費者との対話重視:消費者の意見や要望を積極的に収集、製品開発や情報公開に反映
リスク管理体制の強化:リスクを早期に察知し、迅速に対応
経営陣のリーダーシップ:改革を推進、社員全体に意識改革を促進
事業ポートフォリオの見直し
収益源の多様化:医薬品以外の新規事業への投資
海外市場の拡大:アジアを中心に海外市場での成長戦略の強化
低収益事業の撤退:収益性の低い事業の撤退、経営資源の重点事業への集中
今後の展望
小林製薬が信頼回復を果たし、
再び成長軌道に乗るためには、以下の点に注力する必要があると考えます。
・経営戦略の転換
・事業ポートフォリオの見直し
これらの取り組みを通じて、小林製薬は再び消費者から
支持される企業へと生まれ変わることができるはずです。
またそれには時間と努力が必要です。
今後の動向に注目です。
今回の問題を教訓として企業体質を改善し、
真摯な対応を続けることで、
再び消費者の信頼を得られる企業へと生まれ変わることが期待されます。
まとめ
今回は渦中の小林製薬をご紹介させていただきました。
個人的には株価が4000円を割るまで下落したら、
徐々に買い向かっていきたいと思っています。
株主優待がもらえる100株まで購入したいと考えています。
2024年3月現在の株価は4905円。
これに対して、2023年12月期の年間配当実績は101円でした。
つまり、配当利回りは 101円 ÷ 4905円 = 2.05%
株価が4000円だと 101円÷4000円 = 2.52% です。
同社は株主優待制度もありますので、
100株保有していると、5000円相当の自社製品を
年2回いただけます。
生活に必要なものを優待としていただけるので、
100株だけ保有するのはアリだと思います。
株主優待も含めた年間利回りを4000円で計算すると、
10100円+10000円相当(優待年2回)÷400000(100株) = 5.02%となります。
5%までいけば下落はかなり限定的かと勝手に思っていますが。
そこまで下落したら一定の納得感が得られて、
個人的には欲しくなってしまいます。
株価が4000円からさらに下落してもまぁしょうがないかと思えそうです。
今回の紅麹問題がどこまで波及していくのかわかりません。
ですので、4000円を割っても静観するかもしれません。
ですが、とりあえず現状は4000円を割ったら買い向かっていきます。
紅麹問題は、企業の安全管理の重要性を改めて示しました。
今後は、企業だけでなく、消費者も製品の安全性に関する
情報を積極的に収集し、賢く選択することが大切です。
最後までお読みいただきありがとうございます。