日本のスーパーでJCBが使えない…。レジ決済から考える「デジタル赤字」と富の流出

先日、近所のスーパーへ買い物に行ったときのことです。 レジでいつものようにクレジットカードを出したところ、店員さんから思いがけない一言が。
「すみません、うちJCBは使えないんです。VISAかMastercardなら大丈夫なんですが…」
一瞬、耳を疑いました。「えっ、ここは日本だよね?」と。 海外のローカルなお店ならいざ知らず、日本のスーパーで、日本発の国際ブランドであるJCBが弾かれる。
今まで「日本ではJCBを持っていればどこでも使えるだろう」と無意識に安心していただけに、この出来事は結構な衝撃でした。
そして帰り道、この「JCBが使えない問題」について考えているうちに、日本が抱えるちょっと怖い現実に思い至ったのです。
実は最近、楽天の魅力的なキャンペーンに惹かれて、JCBブランドのクレジットカードを作ったばかりでした。尚更ショックでした。
なぜ身近な店舗でJCBが外されるのか?
結論から言うと、これは「決済手数料」の問題が大きいようです。 近年、個人店や地方のスーパーでもキャッシュレス決済が当たり前になりましたが、店舗側はカード会社に対して決済手数料を支払わなければなりません。
利益率が数パーセントの世界で戦っているスーパーにとって、この手数料は死活問題です。AIに聞いたところどうやら、JCBはVISAやMastercardと比較して加盟店手数料がわずかに高く設定されているケースがあったり、安価な決済端末の標準パッケージから外れていたりすることがあるようです。
目の前のコストを削減するためにJCBを外す。経営判断としては理解できます。
しかし、これってマクロな視点で見ると、すごく恐ろしいことだと思いませんか?
レジ決済のたびに加速する「デジタル赤字」
私たちが日本のスーパーで、日本の農家が作った野菜や国産のお肉を買う。それをVISAやMastercardで決済する。 するとどうなるか? 決済手数料という名目で、購入金額の数パーセントが「システム利用料」として海外(米国企業)へと吸い上げられていくのです。
最近、日本のサービス収支の赤字、いわゆる「デジタル赤字」が問題視されています。ITインフラやクラウドサービスで海外企業に依存していることが主な要因ですが、この「日常のクレジットカード決済」も立派な富の流出ルートです。
日本人が日本国内で経済活動をしているのに、その決済インフラを海外企業に握られているため、チャリンチャリンと日本の富が継続的に海外へ流出していく。近所のスーパーでの「JCBは使えません」という言葉は、この残酷な構造を浮き彫りにしているように感じました。
JCBには、もっと本気で頑張ってもらいたい
だからこそ、私は言いたい。日本唯一の国際ブランドであるJCBには、もっと本気で頑張ってもらいたいと。
もちろん、JCBも手をこまねいているわけではないとは思いますが。
ハワイなど特定の地域での強さや、魅力的な優待サービスがあることは知っています。
しかし、「日常の決済インフラ」として足元をすくわれている現状は、あまりにももったいないと感じます。
店舗側の負担を下げる企業努力や、もっと導入したくなるようなシステム構築など、日本の富を国内で循環させる防波堤として、JCBには意地を見せてほしいと強く願っています。
個人の防衛策:決済ブランドも「分散」が必須
とはいえ、国や企業の事情を嘆いていても、私たちの生活は変わりません。明日もスーパーへの買い物は続きます。
今回の件で痛感したのは、資産運用で「分散投資」が基本であるように、日常の決済手段(国際ブランド)も「分散」が必須であるということです。
特定のブランドに依存するのはリスクでしかありません。「メインカードはJCBだけど、サブカードとして必ずVISAかMastercardを財布に入れておく(あるいはスマホ決済に紐づけておく)」といったリスクヘッジは、現代を生きる上で必須のマネーリテラシーだと実感しました。
まとめ
たかがレジでの出来事ですが、そこには「日本のデジタル赤字」という大きな課題と、「リスクの分散」という個人としての防衛策が詰まっていました。
便利なキャッシュレス社会ですが、その裏で「誰が儲かっているのか」「お金はどう流れているのか」を意識することは大切ですね。
皆さんの財布の中身、国際ブランドはしっかり「分散」されていますか? もし1つのブランドに偏っているなら、いざという時のためにサブカードの検討をおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございます。








